1971年に発売された35mmレンジファインダーカメラ「オリンパス35DC」は、卓越した自動化技術と精緻な光学設計により、写真界に新たな基準を打ち立てました。最高級の大口径レンズ「ズイコー40mm F1.7」を搭載し、様々な光条件下において、シャープで精緻な画像を撮影することが可能でした。35DCの画期的な点は、革新的な全自動露出システム、世界初の自動フラッシュシステム、そして逆光補正機能でした。これらの革新により露出制御が大幅に簡素化され、写真家は構図や瞬間の捉え方に集中できるようになりました。これにより、より幅広い層が高品質な写真を楽しめるようになりました。
コンパクトなボディ、信頼性の高い性能、そして自動撮影への深い探求心を備えたこのカメラは、瞬く間にプロの写真家や熟練した愛好家にとって強力なツールとなりました。オリンパス35DCは、高性能なレンジファインダーカメラというだけでなく、写真技術の普及に貢献し、革新的なコンセプトによって写真史に残る重要なマイルストーンであり、オリンパスがカメラ設計と技術革新において先見の明を持っていたことを示しています。